いとこのけいちゃん 〜後編〜

 

9月のはじめのあの日、自分の中の天使と悪魔が大戦争をするほどの危機が訪れたのだった...

 

けいちゃんがグデングデンに泥酔してしまったのだった !! 司書講習の講習生徒の飲み会でかなり飲んだらしかった。けいちゃんは酒にめっぽう強い方だったけど泥酔するほど飲んだら次の日の昼前まで起きることは決してない人だった。

 

「なんだそんなことかよ〜 !! 」と思う人もいるかもしれない。

実はけいちゃんは実家の仏壇のある畳の間で寝ていたのだ。

それはつまり...戸がふすまのため、セキュリティがガラガラだったのだ....!!

 

ぼくは2階でけいちゃんは1階。じいちゃんは夜8時に寝たらぐっすり眠ってるし音を立てなければばあちゃんも熟睡。

 

心の中の天使と悪魔がささやく。

悪魔「すうしぃすうしぃ〜。ちょっとぱふぱふするくらいなら、いいんじゃね (ニヤニヤ) ?ぱふぱふしたいだろ?ぱふぱふ」

天使「やばいよやばいよ!!すうしぃさすがにそれはまずいって!!」

 

自分の意思とは無関係に湧き上がる性欲と下半身のエナジー。

結局けいちゃんのいる部屋に侵入することもなく一人でぼう発したのだった...

 

長い夜だった... 

 

そして10月になりけいちゃんは福岡に帰った。その日は平日で朝にお別れになった。学校から帰ってきた時けいちゃんのいた空間が点線で切り取られたみたいに空いていて切なかった。

 

それ以来2,3回くらいしかけいちゃんとは会ってない。会った時も、なぜかお互いの会話はぎこちなくなっていた。自分から距離を置いていたのか、あるいはけいちゃんから距離を置かれるようになったのか、その両方か。

ただけいちゃんが遠くなっていた。

 

先週に母親からけいちゃんのウェディングムービーがLINEで送られてきた。

幸せそうだった。

 

結婚相手とは大学時代から付き合っていたけいちゃん。いとこのヒロくんは彼氏を「ヒカキン似」と言っていたけど確かにヒカキンだった。ヒカキンとセイキンを足して2で割ったような感じだった。けいちゃんより1つ年上で、九州の大手電力会社に勤務するしっかり者の真面目な人らしい。

 

けいちゃんが卒業してから保育園に勤務していた時も過度なパワハラから守ったのも彼氏だったし、一緒にディズニーランドに行ったのも大学時代から7年も苦楽をともにしたのも彼氏だった。

 

「あぁ、彼女を幸せにできるのはこの人しかいないんだ...」

動画を見てやっと気づいた。

 

けいちゃんに贈る言葉は、今度直接会ってから言おうと思う。

安っぽい言葉で終わらせたくないから、この話は自分の好きな曲の歌詞でしめようと思う。

 

 

そのひとと選んだ人生が今はじまる

誰もしあわせしか祈らないだろう

それだけを祈るだろう

思い出より新しい日々

美しくあれ

 

ウェディングソング /  斉藤和義

 

 

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