すうしぃの日常

大分生まれ大分育ちで大分在住、21歳の若造。別府市のAPUに通いながら、人生の大海原を絶賛迷走中。

なっちゃんとぼく 4ページ 

 

なっちゃん...どこだ…?

少年自然の家の2日目の夜
なっちゃんは行方不明になった。

なっちゃんと同じ班の女子だけでなく先生もあせり始めた。全体で外に移動して30分以上は経っている…

その時、
暗闇からすすり泣く声が聞こえた。

なっちゃんがいた。

手で涙をぬぐいながら、
ただただ泣いていた。
ショートボブの頭をうるさいくらい電灯が照らす。

周りの女子が女子が事情を聞くとトイレに行っている間に全体とはぐれ、一人で施設内からキャンプ場に行く途中で迷子になったらしい。

他の同級生よりも少し大人っぽいなっちゃん。でも泣いている姿だけは、一人の女の子だった。

先生もほっとしてテントの設営が再開された。椅子に座っているなっちゃんの周りで
女子たちがなぐさめの言葉をかけていた。

そしてテントの設営をすっぽかして
なっちゃんのところに行った。

なっちゃん大丈夫 ?!」

なっちゃんはえんえんと泣いていた、
顔を真っ赤にして。

なっちゃんは返事をしなかった。
いや、返事をする余裕もなかったように見える。なっちゃんは一生懸命泣いていた。

電灯もない夜道を一人歩き続けたなっちゃん。道を間違えているかもしれない不安と暗闇の恐怖の中一人で闘っていた。


そんななっちゃんに、ぼくは
なぐさめの言葉しかかけれなかった。


たまらない悔しさだけが胸に残った。


9年前の5月。ぼくらはまだ13歳だった。


つづく…

 

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